NATURE IN THE GLASS 「フォゴットンワールド」
太古の地球生態系を イメージした ジュラシック水景
ネイチャーアクアリウムでは山や川、海などの自然風景から着想を得てレイアウトをつくるのが一般的だが、今回のレイアウトは水槽の中に「時代」を表現してみようと思い制作したものである。テーマとした時代はジュラ紀。巨大なシダ植物が生い茂り、恐竜たちが闊歩していた太古の地球をイメージして制作に臨んだ。もちろん、ジュラ紀の風景は化石から推測された空想画や映画の中でしか見ることができないため、構図素材や水草、魚種などの選択はまったくの想像である。この水景を見た人に太古の「忘れられた世界」を感じてもらえたら、自分の中でこのレイアウトは成功だと言える。

DATA
撮影日:2019年6月6日(ADA)
水槽:キューブガーデン W60×D30×H36(cm)
照明:ソーラーRGB×1基 (1日8時間30分点灯)
ろ過:スーパージェットフィルターES-600(バイオリオ)
素材:渓石、ホーンウッド
底床:アクアソイル-アマゾニアⅡ、コロラドサンド、パワーサンド・アドバンスS、バクター100、クリアスーパー、トルマリンBC
CO2:パレングラスTYPE-3、CO2グラスカウンターで1秒に2滴(タワー使用)
AIR:リリィパイプP-2によるエアレーション 夜間消灯時15時間30分
添加剤:グリーンブライティ・ニュートラルK、グリーンブライティ・ミネラル、グリーンブライティ・ニトロ
換水:1週間に1度 1/3
水質:水温25℃ pH:6.8 TH:50mg/L
水草
佗び草 ラヌンクルス・イヌンダタス / BIOみずくさの森 クリプトコリネ・ウェンティ(ゲッコー) / BIOみずくさの森 クリプトコリネ・ウェンティ(トロピカ) / BIOみずくさの森 アヌビアス・コーヒーフォリア / インバモ / ポタモゲトン・ガイー / ボルビティス・ヒュデロッティ / ウォーターフェザー / ウィローモス
魚種
クテノプス・ノビリス / インディアン・グラスフィッシュ / ナノストムス・エクエス / ピグミー・グラミー / アジア・クリスタルキャット / ダーター・テトラ / ラオスセカベックローチ / サイアミーズ・フライングフォックス / ヤマトヌマエビ / オトシンクルス

太古の雰囲気を重視した
水草、構図素材、魚種の選択で
ジュラ紀のイメージを表現


アヌビアス・コーヒーフォリア
シダ類や苔類など定番の陰生水草に加えて、アヌビアス・コーヒーフォリアを配植。普段あまりレイアウトに使われない水草だが、ここでは良いアクセントに。
シダ類や苔類など定番の陰生水草に加えて、アヌビアス・コーヒーフォリアを配植。普段あまりレイアウトに使われない水草だが、ここでは良いアクセントに。


ラヌンクルス・イヌンダタス
個性的な形の葉を持つ水草で強い印象を与える。レイアウトであまり使われない水草を配植することで、見慣れない世界=見たことのない時代を表現している。
個性的な形の葉を持つ水草で強い印象を与える。レイアウトであまり使われない水草を配植することで、見慣れない世界=見たことのない時代を表現している。

時の流れの表現
流木は新しいものではなくレイアウトで使い古されたホーンウッドを選択。長年雨風にさらされることで風化した雰囲気が時の流れを感じさせる。
流木は新しいものではなくレイアウトで使い古されたホーンウッドを選択。長年雨風にさらされることで風化した雰囲気が時の流れを感じさせる。

地割れの表現
流木を支える石は、いかにも化石が発掘されそうな雰囲気の渓石を選択。化粧砂の上に平らな渓石を配置することで、大地の地割れを表現した。
流木を支える石は、いかにも化石が発掘されそうな雰囲気の渓石を選択。化粧砂の上に平らな渓石を配置することで、大地の地割れを表現した。


「不思議」がテーマの魚たち
風変わりな姿の魚や泳ぎ方に特徴のある魚など、見た目や動きの観点からどこか不思議な雰囲気を持ち合わせている魚種を選択。それが別の時代を連想させる。
風変わりな姿の魚や泳ぎ方に特徴のある魚など、見た目や動きの観点からどこか不思議な雰囲気を持ち合わせている魚種を選択。それが別の時代を連想させる。