ADAスモールトーク #16 「まるで○○!」
ユニークな形状の葉を展開する水草は数多く存在しますが、その中でもオススメなのがミリオフィラム。私自身、初めてその個性的な葉姿を見た時は、思わずフェイクプランツと思ったほどです。トリミングに強く生長も比較的速いため、初心者の方でも育成しやすい水草です。その頂芽はまるで雪の結晶のような幾何学模様にも見えたり、鳥の繊細な羽根のようにも見えたりと、個性的な葉姿は他の水草にはない大きな魅力です。
今回は、4種類のミリオフィラムの頂芽の形状と色の違いをご紹介します。繊細で美しいミリオフィラムの頂芽をぜひご覧ください。
今回は、4種類のミリオフィラムの頂芽の形状と色の違いをご紹介します。繊細で美しいミリオフィラムの頂芽をぜひご覧ください。
オレンジミリオフィラム
Myriophyllum sp.
Myriophyllum sp.
橙に色づく葉は水景のアクセントに
水上葉は明るい黄緑色で輪郭が明瞭な羽根状の葉を4~5枚輪生させます。茎は少し薄い肌色をしており、幾重にも羽根状の葉を密に輪生させるため頂芽は小さな蕾のようにも見えます。一方、水中葉は葉色が全体的に黄~橙色に色づき、葉はまるで糸のような繊細な形状へ変化します。また、頂芽は若干赤味を帯びるため、根元から頂芽にかけて色のグラデーションを楽しむことが出来ます。レイアウトでは中景~後景にかけて数株をワンポイントで植栽するのがオススメです。
水上葉は明るい黄緑色で輪郭が明瞭な羽根状の葉を4~5枚輪生させます。茎は少し薄い肌色をしており、幾重にも羽根状の葉を密に輪生させるため頂芽は小さな蕾のようにも見えます。一方、水中葉は葉色が全体的に黄~橙色に色づき、葉はまるで糸のような繊細な形状へ変化します。また、頂芽は若干赤味を帯びるため、根元から頂芽にかけて色のグラデーションを楽しむことが出来ます。レイアウトでは中景~後景にかけて数株をワンポイントで植栽するのがオススメです。
レッド・ミリオフィラム
Myriophyllum tubercalatum
Myriophyllum tubercalatum
水槽でひと際目を引く赤褐色の羽根状の葉
水上葉は羽根状の葉を5枚ほど輪生させ、葉は茶~赤褐色で茎はやや黒みを帯びた赤に色づきます。頂芽はオレンジミリオフィラムに比べてより繊細な印象を与えます。水中では、葉も茎も薄黄~赤色に染まりますが、頂芽付近と茎はより鮮やかな赤に染まります。羽根状の繊細な葉を輪生させた頂芽は、まるで炎が揺らめいているようにも見えて幻想的です。生長は速く、差し戻しでどんどん殖やすことができるため、赤系有茎草を主体としたレイアウトで活躍してくれます。
水上葉は羽根状の葉を5枚ほど輪生させ、葉は茶~赤褐色で茎はやや黒みを帯びた赤に色づきます。頂芽はオレンジミリオフィラムに比べてより繊細な印象を与えます。水中では、葉も茎も薄黄~赤色に染まりますが、頂芽付近と茎はより鮮やかな赤に染まります。羽根状の繊細な葉を輪生させた頂芽は、まるで炎が揺らめいているようにも見えて幻想的です。生長は速く、差し戻しでどんどん殖やすことができるため、赤系有茎草を主体としたレイアウトで活躍してくれます。
ミリオフィラム・マトグロッセンセ
Myriophyllum mattogrossense
Myriophyllum mattogrossense
後景で使いたい存在感ある輪生の葉
明るい緑色を基調とした水上葉は一見するとオレンジミリオフィラムと類似しますが、茎の部分が紫がかった黒色になるため見分けがつきます。美しく羽根状に細裂した葉を4~5枚ほど輪生させる頂芽は他のミリオフィラムと同様ですが、その質感はより肉厚で力強い印象を与えます。水中では、細裂した葉がよりきめ細かになるため、頂芽を上から見るとまるで雪の結晶のように見えます。レイアウトでは後景にまとめて植栽して、トリミングを繰り返すことで密度を高めて森の茂みのような印象に仕上げるのがオススメです。
明るい緑色を基調とした水上葉は一見するとオレンジミリオフィラムと類似しますが、茎の部分が紫がかった黒色になるため見分けがつきます。美しく羽根状に細裂した葉を4~5枚ほど輪生させる頂芽は他のミリオフィラムと同様ですが、その質感はより肉厚で力強い印象を与えます。水中では、細裂した葉がよりきめ細かになるため、頂芽を上から見るとまるで雪の結晶のように見えます。レイアウトでは後景にまとめて植栽して、トリミングを繰り返すことで密度を高めて森の茂みのような印象に仕上げるのがオススメです。
ミリオフィラムsp. ガイアナドワーフ
Myriophyllum sp. ‘Guyana’
Myriophyllum sp. ‘Guyana’
ブライトグリーンの繊細な草姿が魅力的
他のミリオフィラムと同様、繊細で細かな羽根状の葉を4枚ほど輪生させますが輪径は2cm程度までしか生長しない小型種です。水上では、マトグロッセンセを小さくしたような形状の頂芽を展開しますが、色は若干白っぽくなります。水中ではより繊細さを増し、まるで線香花火のような柔らかではかない印象の頂芽が魅力的です。葉色は、水上に比べてブライトグリーンに色づき、さわやかさを感じさせます。生長は他種と違い緩やかなため、レイアウトでは中景に適しています。
他のミリオフィラムと同様、繊細で細かな羽根状の葉を4枚ほど輪生させますが輪径は2cm程度までしか生長しない小型種です。水上では、マトグロッセンセを小さくしたような形状の頂芽を展開しますが、色は若干白っぽくなります。水中ではより繊細さを増し、まるで線香花火のような柔らかではかない印象の頂芽が魅力的です。葉色は、水上に比べてブライトグリーンに色づき、さわやかさを感じさせます。生長は他種と違い緩やかなため、レイアウトでは中景に適しています。
きめ細かい羽根のような葉を幾重にも輪生させる葉姿は水上・水中問わず、ひと際個性的で魅力的ですが、個人的にはミリオフィラムの最大の魅力はその頂芽に現れると感じます。上から見ると、雪の結晶に見えたり、鳥の羽毛のようにも見えたりと、見る人や角度によって多様な印象を与えてくれるため、何度見ても新鮮な気持ちにさせてくれる水草だと思います。今回紹介した4種類は佗び草 有茎草MIX9φなど一部のパターンの中に入っていますので、購入される際はぜひチェックしてみてその美しい姿に魅了されてみてはいかがでしょうか。