NATURE IN THE GLASS 「清流にゆれる」
[ 清流にゆれる ]
日本の清流から着想を得た本水景では、長い年月をかけ、水の流れの力によって造形された川の水底を表現した。配石や川砂利の表現などフィールドから感じた部分を踏まえつつ、日本在来の水草や淡水魚を合わせて、懐かしくも新しい和風な水景を目指した。
日本の清流から着想を得た本水景では、長い年月をかけ、水の流れの力によって造形された川の水底を表現した。配石や川砂利の表現などフィールドから感じた部分を踏まえつつ、日本在来の水草や淡水魚を合わせて、懐かしくも新しい和風な水景を目指した。

DATA
撮影日 : 2021年10月8日(ADA)
制作 : 荒木 大智(レイアウト制作・文)
水槽 : キューブガーデン W120×D50×H50(cm)
照明 : ソーラーRGB ×2(1日8時間30分点灯)
ろ過 : スーパージェットフィルター ES-1200(バイオリオG)
素材 : 八海石
底床 : アクアソイル-アマゾニア Ver.2、パワーサンド・アドバンスM、バクター100、クリアスーパー、トルマリンBC
砂利、玉砂利(旧グラベルM、L)
CO2 : パレングラス・ビートル40Ø、CO2ビートルカウンターで1秒に5滴(タワー使用)
AIR : リリィパイプP-6によるエアレーション 夜間消灯時15時間30分
添加剤 : ニュートラルK、グリーンブライティ・ミネラル、グリーンブライティ・アイアン 、グリーンブライティ・ニトロ
換水 : 1週間に1度 1/3
水質 : 水温25℃ pH:6.2 TH:50mg/L
水草 :
カボンバ
ナガバコウホネ
バリスネリア・ナナ
エキノドルス・テネルス マディラ産
モスバッグ ウィローモス
魚種 :
カゼトゲタナゴ
タモロコ
サイアミーズ・フライングフォックス
オトシンクルス
ヤマトヌマエビ

懐かしさを表現した和と涼を感じられる石組水景
八海石の石組の醍醐味は、流れの表現に加えて、滑らかな石肌から感じられる清涼感だろう。本水景では配石をはじめ、植栽に至るまで、日本の清流をイメージした作品となっている。魚はカゼトゲタナゴとタモロコを選択し、日本産淡水魚ならではの落ち着いた発色で本水景のコンセプトにマッチしている。



1. 前面部の川砂利は強い流れを表現。水流によって堆積しているようにばらつきを持たせた。
2. 中景部の流れはやや強く、石の合間を縫って活着する植物や背の低い水草が繁茂している様を表現。
3. 背景は穏やかな流れの中で水草が身を寄せて育っている景観をイメージした。
2. 中景部の流れはやや強く、石の合間を縫って活着する植物や背の低い水草が繁茂している様を表現。
3. 背景は穏やかな流れの中で水草が身を寄せて育っている景観をイメージした。

自然から着想を得た石の配置
実際に観察した時の景観を表現するため、あまり造形的にはせず水底を覗き込んだような自然な配石をイメージ。左から右への水の流れを意識して、単調にならないように配石した。

サイズの異なる砂利を混ぜることで、より自然な清流の水底を表現。

水流表現のための植栽
ナガバコウホネの水流にゆらめく大きな葉は、緩やかな流れを感じ、セロファンのように透ける葉は明るさと奥行きの演出に二役買っている。周りに細葉のバリスネリア・ナナと有茎草のカボンバを植栽することで、自然な植物の混ざり合いを狙った。中景では活着させたウィローモスの深緑色と八海石の青みがかった色彩がきれいな対比となっている。