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ネイチャーコラム 第6回 「○○○○再発見!」

ネイチャーコラム 第6回 「○○○○再発見!」

aquajournaljpアクア・ジャーナル編集部
常日頃からネイチャーに身を置くライターが身近な自然をテーマに 季節ごとのコラムを発信していきます。 
大きな川が流れ、湖沼が点在し、山地と海にも面し、砂丘や自然堤防、扇状地などの微高地もある場所です。そこは都市が築かれ、水田を主とした大耕作地が拓かれ、各種工業も盛んで経済活動が行われています。今回は、そんな越後平野を紹介したいと思います。かつては海水に沈んでいた土地が、日本一の長さを持つ信濃川と国内有数の河川水流量を誇る阿賀野川によって流されてきた土砂に埋められていきました。長い時のなか氾濫と堆積が繰り返され、湿地の中に数々の湖沼と陸地が形成され越後平野がつくられました。古墳や遺跡も見つかっており、古来この地域で自然の中に人の営みがあったことがうかがえます。越後平野では稲作が200年以上続けられています。今と昔では栽培方法が異なるため様子は少し違うかもしれませんが、長い間、この土地には写真のように田園風景が広がっていました。この水田環境は人が開発を進め産業利用している土地ですが、その低湿地環境に適応し、 繁栄してきた生き物は数知れず、そこには豊かな生態系が維持されています。(その影で絶滅した生き物もいますが、また別のお話に。)長い歳月を経てこの人工環境は自然環境の一部となってきたといえます。
そんな湿地が守られ続けた地域であったことから絶滅危惧種から普通種にいたるまで多種多様な水草たちが記録されています。用水路でミズアオイの大群落を見つけたときには悲鳴があがるほど感激できますし、ヒメビシが打ちあがる湖沼の岸辺では日が暮れるまで水遊びができます。日々の生活に追われていると見落としがちになりますが、ふと周りをよく見てみると、まだまだネイチャーが広がっていることが実感できます。そんな豊かな自然環境が残っていることを教えてくれるのはいつも生き物たちです。タイトルの○○○○には越後平野を当てはめましたが、あなたはどんな身近なフィールドが思い浮かびますか? 地域の自然を発見、満喫しにネイチャーへ出かけてみてはいかがでしょうか。

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