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ADA PLANTS GALLERY #12 「ドロセラ・アデラエ」

岩堀 康太岩堀 康太
多様な生体製品を開発しているADAの生産開発部、通称”グリーンラボ”。
このコーナーではラボで扱う植物の豆知識や時折見せてくれる素顔の一部をご紹介します。
熱帯林のモウセンゴケ
オーストラリア・クイーンズランド州原産のモウセンゴケの仲間であるドロセラ・アデラエは、特に降水量が比較的多い沿岸部の低山地に自生し、森林にある水辺や湿潤な林床、滝の傍や湿った崖に小さな群落を形成しています。ドロセラの中でも比較的大きい葉を展開さるので見ごたえも十分です。また、とても水が好きな種類で、株元まで浸水しても問題はなく、アクアテラリウムの水際にも適している種類です。
強健なドロセラ・アデラエは、アクアテラリウムやガラスポットSHIZUKUでのケース栽培をはじめたい方にもオススメ。
Red or Green
ドロセラ・アデラエは育てる環境により葉の色や形が変化します。光量をおさえつつ多湿な環境で育てることで、ライトグリーンの幅広く柔らかい葉を展開させます。一方、強光下では葉を細長くし紅葉させます。どちらも魅力的ですが、流木のレイアウトでは緑に、石を使ったレイアウトでは赤に仕立てると自生地の雰囲気が醸し出されます。もちろん、急激な環境変化は避けていただきたいところです。
紅葉に向かうときには、葉よりも繊毛の方が先に赤く色づく。レイアウトイメージと育成環境を整えて葉の色にもこだわりたい。
小さな星が咲く
ドロセラ・アデラエの花茎はゼンマイ(シダの仲間)の新芽のように渦巻き状になったものを伸ばすことで、より高い位置で開花するような仕組みになっています。渦巻きに巻かれた花芽は頂点で満開を迎えるように順番に咲きます。クリーム色から橙、そこから深紅と育成環境で花色は異なります。5枚の花弁は小さく先端が尖っており、可愛らしい星のようにも見えます。
おどろおどろしい一面もあるが、1輪ずつ健気に花を展開していく姿を目にすればその印象はがらりと変わることだろう。
きれいな葉を観賞するために
粘液の匂いや紫外線反射により虫を誘引しているとも言われており、野外での栽培やオープンなレイアウトでは捕虫していることがあります。食虫植物なので当然のことではありますが、捕らえられた虫はなかなか無くならず、観賞するにあたり見苦しく思ってしまう人もいることでしょう。ジャングルプランツシリーズの組織培養株を用いたケース栽培であれば美しい葉の状態で観賞できます。
葉をよく観察してみると、繊毛や分泌される粘液の粒は奇怪ながらも美しく、未来的な形にさえ見えてくる。
ドロセラ・アデラエ
(ジャングルプランツ)

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