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TOP OF THE WORLD 2023 #04

TOP OF THE WORLD 2023 #04

aquajournaljpアクア・ジャーナル編集部
Red alert / レッドアラート
Aquarium Size W1,200×D600×H500(mm)


水草
タイニムファ/ボルビティス・ヒュデロッティ/南米ウィローモス/アヌビアス・ナナ プチ/クリプトコリネ・ウィリシィ/ブセファランドラ sp./ウォーターフェザー /フレイムモス/ウォータークローバー/ニューラージパールグラス/ハイグロフィラ・ピンナティフィダ/ロングヘアーグラス/ヘアーグラス/ピグミーマッシュルーム/ポゴステモン・ヘルフェリー/ミリオフィラム・マトグロッセンセ/ロターラ sp. ベトナム/ミクロソラム・トライデント/タイワンガガブタ

魚種
マーブルハチェット/カージナルテトラ/ボララス・マキュラータ/
サイアミーズフライングフォックス
Nobphacha Yimyou / ノブパチャ・イミユゥ
Thailand / タイ
年齢 :42歳
職業 :アクアスケーパー
アクアリウム歴 :17年
趣味 :映画鑑賞、音楽を聴くこと、キャンプ、ガーデニング、写真撮影
過去の受賞歴:
IAPLC 2008 224位
IAPLC 2009 217位
IAPLC 2010 59位
IAPLC 2012 212位
IAPLC 2013 29位
IAPLC 2014 451位
IAPLC 2015 287位
IAPLC 2016 378位
IAPLC 2017 324位
IAPLC 2018 71位
IAPLC 2019 14位
IAPLC 2020 715位
IAPLC 2021 58位
IAPLC 2022 178位

作品で最も重要なのは規律、一貫性、そして愛をもって制作すること


AJ 今回の作品のテーマ、モチーフ、アイディアなど制作意図を聞かせてください。
私はIAPLC2023に捧げるロータスの水槽をつくりたいと思いました。私の目標はロータスで最も自然な最高の水景をつくることでした。新たなインスピレーションとなる画像を探していたとき、ある自然水中写真家の写真を見つけました。その写真を見たときはとても興奮しましたが、写真の中央にスイレンの葉がたくさんあり、それはどのような水中環境なのかと考えました。スイレンの美しさを地表、水槽の中層、水面で同時に表現したスイレンの水槽は見たことがありません。スイレンの池の縁を表現するために石でハードスケープをつくりました。過去の経験から黄金比は取り入れず、第一印象のために水槽の左右に半円をつくり、小さな石の使用効果でこの2つの半円が対称にならないようにしました。水槽の両側は、前景の水草をより細かくするためのスペースを残し、石を配置しませんでした。私もハードスケープに集中していますが、最も重要なのは、自然のようにさまざまな水草を調和させることです。そして、さまざまな種類の水草を植える前に、すべてのハードスケープ構造にアメリカのウォーターフェザーを使用して2週間乾燥させました。石の派手さを隠すよう石全体に苔が生えて自然の苔のように見えるようにしました。

AJ 作品を制作、管理するうえで苦労した点を聞かせてください。
私はタイ二ムファ(スイレン)を管理した経験がありますが、スイレンの自然感を高めるために初めて使用するロングヘアーグラス、ピグミーマッシュルームは挑戦的な取り組みでした。両側のロングヘアーグラスの長い葉は、レイアウトの法則に沿わないような形で背景から前景まで伸びていますが、このレイアウトをより自然に見せるためには必要なリスクでした。水槽に植えたスイレンを管理するだけなら難しくありませんが、葉の大きさや方向をコントロールし、写真撮影時にスイレンの茎が乱雑にならないようにするのは難しいことでした。葉は適切な数に制御し、他の水草の光を遮らないように調整しました。
自然感が出るよう石の配置、水草の選定と配植は全体的なバランスを見ながら調整されている。
AJ 水草や魚種の選定する上でのポイントについて教えてください。
もちろん、スイレンはこの水槽の主役ですが、良好な状態で美しくても孤立しているように見せたくはありませんでした。そこで小さな葉を持つタイワンガガブタは背景に使用するなどスイレンの周りにさまざまな水草を混ぜて植栽しました。魚の選定に関しては、マーブルハチェットは初めてで、水槽から飛び出す傾向があるとショップから聞いていました。しかし水面にあるスイレンの葉が安心感を与えた影響からか、水槽から飛び出すのを防ぐことができました。青の背景とスイレンの葉の赤に合わせてカージナルテトラも選びました。小さな魚であるボララスをいくつか入れたことによって生態系の自然感が増しました。

AJ 水草レイアウトのどのようなところに魅力を感じますか。
私は子供のころから魚を飼育することと植物が大好きです。植物と水草が融合したこの趣味は私の情熱です。

AJ コンテスト入賞の秘訣はありますか。
良い水景をつくるための手順、材料、計画は数多くありますが、本コンテストは写真で審査されます。審査員及び写真を見る人誰もが説明なしで理解できるように画期的なアイデアを見せなければなりません。私の経験から、最も重要なのは、規律、一貫性、そして愛をもってそれを制作することです。

AJ おすすめのADA製品とその理由を聞かせてください。
ADAキューブガーデンは、特殊な透明ガラスで非常にきちんとした組み立てがされており、超薄型強力シリコーン接着がされ、長期維持するには他ブランドのものと大きく異なります。

AJ 今後、つくってみたいレイアウトや夢は何ですか。
今のところ新しいアイデアはありませんが、自分も誰もがこれまでにやったことのない新しいアイデアが出るはずです。もし自分に新しいアイデアがなければ、私は天野先生のスタイルである自然に戻るかもしれません。子供のころの夢は、故郷のピチット州で最大かつ最高のアクアリウムショップを開くことでした。夢を叶えることはできませんが、夢であったことに近い仕事、アクアスケイパーとして働き、私の人生はとても幸せです。

AJ IAPLCについてどう思われますか。
IAPLCは、世界で一番歴史ある素晴らしい水草レイアウトコンテストです。以前は、上位100位や上位27位に入賞していない人がなぜIAPLC表彰式に出席したいのか不思議に思っていましたが、2016年に初めて表彰式に出席してその理由がわかりました。式典はとてもプロフェッショナルで壮大で、私は興奮し、その年の上位入賞アクアスケイパーから影響をたくさん受けました。そしてIAPLC2019年に上位27位入賞者として再び出席することができました。
過去受賞した賞状も飾られる自身の制作部屋。コンテストへ向け日々メンテナンスが行われる。

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