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ADA PRODUCTS 進化論 「ライティング・システム」

小川 龍司小川 龍司
水草を健康的に育てるために開発されたライティングシステム。このシステムはNAランプ開発を皮切りに、その後メタルハライドランプ(MHランプ)や白色LEDといった時代に即した水草育成専用照明が生み出されていった。現在は水草育成用高色彩LED照明を展開している。連載の最後をライティングシステムの紹介で締めくくろう。
水草育成用照明の研究開発
ADAライティングシステムの原点と言えるNAランプは「水草の育成には青い光が有効」という発想からその波長特性を持つ照明として開発された。この蛍光灯を使用した「グリーングロウ/604」は光量と波長といった質、どちらも兼ね備えた理想的な製品として発表され、その後903・602というラインナップも製品化された。そして大型水槽により光量を提供するために独自開発したメタルハライドランプ「NAMH-150W」を使用するソーラー・シリーズにより、オープンアクアリウムを含めたネイチャーアクアリウムの楽しみ方が広がっていった。当時のフラッグシップモデルである「グランドソーラーⅠ」は蛍光灯とメタルハライドランプの2系統の電源を有し、片方または双方の点灯によって自然さながらの水中光量を再現することも可能な製品として開発された。またLEDでは水草は育たないという風潮は、ADAが開発した高水準の光量を実現した「アクアスカイ」によって覆された。光量だけでなく、専用アクリル台によるスタイリッシュな設置方法は後継機のムーン・シリーズやG・シリーズにも引き継がれ置き型照明におけるある種のスタンダードを確立した。しかし、当時の白色LEDでは光合成のための光量の確保は実現できたが、「NAランプ」の発色性能を超えることが難しかった。しかしRGB LEDを使用した「ソーラーRGB」を開発することでこの発色性能を実現。「アクアスカイRGB 60」にも採用し、ネイチャーアクアリウムのための照明器具は発展し続け、次世代モデルはIoT技術を取り入れた製品として開発が進められている。
1994年
グリーングロウ/604
世界初の水草育成用蛍光灯(NAランプ)を4灯装備。

 
1996年
グリーングロウ/903
NAランプ32Wを3灯装備。

 
1996年
グリーングロウ/602
デザインを踏襲したNAランプ2灯装備。

 
2002年
ソーラーⅠ
大型水槽のための高光量かつ吊り下げ式。

 
2003年
グランドソーラーⅠ
MHランプとNAランプツイン36Wを使用。

 
2003年
グランドソーラーⅡ
NAランプツイン36Wを4灯装備。

 
2003年
ソーラーⅡ
NAランプツイン36Wを2灯装備。

 
2004年
ソーラーミニ
小型水槽の設置ベースと灯具の一体化モデル。

 
2006年
グランドソーラー250
業界初の250W電子安定器を採用。

 
2012年
アクアスカイ
白色LEDを使用した水草育成専用照明。

 
2012年
アクアスカイ・ムーン
専用加工スタンド仕様、明るさ約1.5倍モデル。

 
2016年
ソーラーRGB
光の三原色を独立制御した高色彩LED照明。

 
2017年
アクアスカイG
緑の波長を際立たせたLEDを採用。

 
2019年
アクアスカイRGB 60
RGB LEDを採用した現行スタンダードモデル。

 
2022年
ソーラーRGB リミテッドエディション ホワイト/ブラック
ソフトスタート機能搭載の記念モデル。

 

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