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すみだ水族館レポート Vol.04

mizunotakahito
当時世界最大のネイチャーアクアリウムとして誕生したすみだ水族館の「自然水景」も制作から9年が経過しました。 これまであまり語られることがなかった舞台の裏側を連載でお届けします。

自然水景の裏側


自然水景のエリアは、空間のデザインもモデルとなった天野自邸4m水槽に似た雰囲気で、ソリッドな石壁と無垢材の床板でシンプルに構成されています。複雑な設備が多い水族館ですが、デザインの妨げにならないように壁の裏側にはさまざまな物が収納されています。そこで今回は壁に埋め込まれ見ることができない7m、3m水槽の上部に焦点を当てていきます。まずは7m水槽、メンテナンス用の扉を開けると、グランドソーラーⅠが20台も並んでいます。
7m水槽のグランドソーラーⅠ。重厚感があり、20台もの台数が並ぶと圧巻の光景だ。
5本の水槽の中でも最大の設置数となっており、グロッソスティグマの育成にも大きく寄与しています。LED化が進む現在ではメタルハライドランプを備えたグランドソーラーⅠは発売は終了していますが、長きに渡りネイチャーアクアリウムシステムを支えた旧フラッグシップモデルです。10年近く毎日水槽を照らし続けた本機も、来年にはLED照明器具のソーラーRGBに取り換えることが決まり、最後にその姿を紹介させてもらいました。7m水槽の隣にある3m水槽では、生命感のあふれたタイガーロータスの浮葉が水面に広がり、深夜~早朝にかけて花を咲かせます。約8年維持され充実した株が咲かせる花はとても立派で、深夜にメンテナンスを行うスタッフたちを癒してくれます。水槽上部は閉じられているため皆様に直接見てもらうことができないのが残念でなりませんが、今回は写真で紹介させていただきました。

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