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すみだ水族館レポート Vol.01

aquajournaljpアクア・ジャーナル編集部
当時世界最大のネイチャーアクアリウムとして誕生したすみだ水族館の「自然水景」も制作から9年が経過しました。 これまであまり語られることがなかった舞台の裏側を連載でお届けします。
エントランスフロアに設置された4m水槽
水草の世界を知らない人もその圧倒的な美しさに引き込まれるはず。
2020年10月 撮影(水野)

水中と水辺の生態系の再現をテーマにした自然水景の展示

すみだ水族館は2012年5月、東京スカイツリーの商業施設「東京ソラマチ」の水族館として誕生しました。「スカイツリーの水族館」という大きな魅力はあるものの、東京周辺には集客力のある大型の水族館が点在しており、比較的コンパクトな設計のすみだ水族館は、その分だけ充実した内容の濃い水槽展示を行う必要がありました。ネイチャーアクアリウムは、その美しさで見た人を感動させるだけでなく、緑豊かで理想的な生態系の成り立ちや、この水槽システムを理解することで環境問題に対する関心を呼び覚ますことができます。 これはすみだ水族館がコンセプトとして掲げる「環境に配慮した水槽」にもマッチしていたため、水族館の顔とも言えるエントランスフロアに導入されることになりました。こうして世界一のタワーの元に世界一のネイチャーアクアリウムを創ることが決まり、水量10トンの4m水槽、横幅世界一(当時)7m水槽の2本の自然水景が完成したのでした。さらに翌年には3m水槽、180cm水槽2本が加わり、現在に至るまでADAの管理技術を駆使した水槽展示が行われています。次号からは水槽を支えるシステムやメンテナンス方法を具体的に紹介していきます。
制作当時の様子。綿密な準備をした上で、スピーディーにレイアウトを組んでいく。

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