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すみだ水族館レポート Vol.02

aquajournaljpアクア・ジャーナル編集部
当時世界最大のネイチャーアクアリウムとして誕生したすみだ水族館の「自然水景」も制作から9年が経過しました。 これまであまり語られることがなかった舞台の裏側を連載でお届けします。

自然水景の見所と見頃


自然感を極めた水景の中では、魚たちの野生本来の姿を垣間見ることがあります。自然水景のような超大型水槽ではそのスケールも大きく、例えば深い水域を好む魚は、水深1.5mの4メートル水槽の中でも下層を泳ぎ、群れで生活する魚は、横幅7mの広大な空間があってもバラバラにならず一定の距離を保って群泳しています。水景の美しさにばかり目を向けがちですが、そういった魚の姿も自然水景の見所の一つと言えるでしょう。また、魚が本来の姿を見せてくれるということは、ストレスなく生きている証ですが、そのお陰か、自然水景の魚は非常に逞しく成長しています。体高や鰭が発達し、色がのった姿はいつ見ても本当に美しいと感じます。
手のひらサイズまで成長したメラノタエニア・ハーバートアクセルロッディ
一方で水草は、定期的に間引くことで長期維持しているため、仕上がりの状態には波があります。通常、すみだ水族館はほぼ年中無休で開館しているため、トリミングや差し戻しなど大きな作業を行った翌日も来館されたお客様にご覧いただくことになります。作業後の水景も変化があってまた面白いのですが、特に初めてすみだ水族館にいらっしゃる方には、一番見頃の時期に来館していただきたいと思っています。大型連休、お盆、年末年始などに合わせて5つの水景が同時に仕上がるように調整していますので、足を運ぶ際は参考にしていただければと思います。
朝一はゆっくり見られるだけでなく、魚の活性も高い

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