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NATURE IN THE GLASS 「 夏風あざやか」

aquajournaljpアクア・ジャーナル編集部
[ 夏風あざやか ]
構図を組む、水草を配植するなど、水草レイアウトで大切なのはバランスであり、その際には黄金比を意識するとよい。本水景では、左右の空間を2:3の割合としたネイチャーアクアリウムの基本的なつくり方に重点を置き、ブランチウッドと多種多様な有茎草が目を惹くオーソドックスな凹型レイアウトとした。水景をつくり続けていく上で、天野 尚が確立したネイチャーアクアリウムの不変的な美学に立ち返るような作品になったと思っている。
ⒸAQUA DESIGN AMANO
DATA
撮影日 : 2018年3月28日(ADA)
制作 : 本間 裕介(レイアウト制作・文)
水槽 : キューブガーデン W900×D450×H450(mm)
照明 : ソーラーRGB ×1(1日8時間30分点灯)
ろ過 : スーパージェットフィルター ES-600(バイオリオ)
素材 : ブランチウッド、万天石
底床 : アクアソイル-アマゾニア、パワーサンド・アドバンス M、バクター 100、クリアスーパー、トルマリンBC、ラプラタサンド
CO2 : CO2パレングラス・ラージ30Ø、CO2ビートルカウンターで1秒に4滴(タワー使用)
AIR : リリィパイプ P-4によるエアレーション 夜間消灯時15時間30分
添加剤 : ブライティ K、グリーンブライティ・ミネラル、グリーンブライティ・アイアン、グリーンブライティ・ニトロ
換水 : 1週間に1度 1/2
水質 : 水温25℃ pH:6.2 TH:50mg/L
植物 :
ハイグロフィラ・ピンナティフィダ
グリーンロターラ
セイロンロターラ(BIO)※
ロターラ sp.Hra(BIO)※
ロターラ・ナンセアン
ハイグロフィラ・ポリスペルマ
ミリオフィラム・マトグロッセンセ(BIO)※
ルドウィジア・グランデュローサ
ポゴステモン・ダッセン
アヌビアス・ナナ ‘プチ’(BIO)※
ミクロソラム・トライデント
ウィローモス(モスバッグ)※

魚種 :
ロージィテトラ
ブルーテトラ
レッドテトラ
サイアミーズフライングフォックス
オトシンクルス
ヤマトヌマエビ

※はADA生体製品ラインナップです。
鮮やかな有茎草の凹型レイアウト
凹型レイアウトは、左右に水草の群落を構成するためワイドな水槽サイズで制作しやすい構図である。本水景のW900では有茎草の植栽スペースを充分に確保し、レイアウトのつくり込みがしやすいようにブランチウッドを配置している。構図は左側が「2」右側を「3」の割合とした基本的な凹型レイアウトである。流木の枝には明るめのシダ類を配植し、中景から背景にかけて多様な色彩の有茎草を用いることで、全体的に色鮮やかな印象にまとめられている。
黄金比に基づいた有茎草の配置バランス
Point A
葉のタイプに差をつけて奥行きをプラス
重心位置に赤系水草を配植することでアクセントとなり安定感も得られるが、ここでは葉の大きなルドウィジア・グランデュローサを手前に、葉の細かなロターラsp. Hraを奥側に配植することで奥行き感を演出している。同じ赤でも濃淡の違いにより印象が変わるところも赤系水草を使う面白さである。
Point B
流木の動きを生かした活着系水草の配置
ブランチウッドの特徴的な枝ぶりを生かし、中央空間のアーチが構図のポイントだが、枝先付近をウィローモスのみとし、木肌を露出させるようにまばらに活着させてメリハリをつけている。流木の根元にはミクロソラムなどの活着系水草を配することで明るさと一体感を表現している。
Point C
アクアスクリーンと化粧砂で水景の美観アップ
水草の輪郭を際立たせ、赤い有茎草の発色をより引き締まった印象とするためにアクアスクリーン・ノーマルタイプのブラックを使用した。さらに前面と抜けの空間を化粧砂にすることで視覚的に高低差が生まれ、かつ明るい印象に。化粧砂で敷き分ける際、中央の道は配石などで手前から奥に向かって範囲を狭めていくと奥行き感がさらに強調される。

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