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GREEN information #6「植物との長い付き合いのために」

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私たちの最も身近な生活の中で楽しむことのできる観葉植物などの植物たち。育て方によっては数年、数十年と長く育成が継続可能な生き物と考えることもできます。今回のGREEN informationでは、植物栽培にあたって基本となる「土」と「水」について簡単に紹介したいと思います。
鉢植えなどで手軽にインテリアグリーンとして楽しめる。
植物ごとに育て方はさまざまですが、土の性質と給水に気を配ることでより良い育成ができるようになります。いわゆる培養土と総称される土には植物質、砂質、石質、肥料といったものが配合されています。これらの配合比によって土が持つ保水力が決定されます。一般に、植物質として使用される腐葉土やバーク、ヤシガラ、水苔といったものは保水性が高く、根の周りへの給水を持続させる役割があります。砂質で用いられるは川砂や山砂は、産地によって性質は少し異なりますが、基本的に水はけが良く通気性が高いものになります。石質は軽石や焼成性の人工石などに代表され、乾きやすく通気性を確保したいときに有用です。
表土をコケなどが覆うと保水性が確保されやすい。屋外栽培ならではの光景。
植物栽培をする環境は屋内であったり、屋外であったりさまざまです。そこの光の量、風通し、温度によって土の配合と給水を工夫すると植物の健やかな生長を促すことができます。

屋外は光の量や風通しが確保されやすことなどから、水が不足するケースが少なくありません。軽石などで鉢の中の通気性が高い場合、乾きやすい状態になるので、葉が丸まる、縮れるなどの様子に注意して給水を多くすると良いでしょう。土の渇き具合を観察しながら、給水の量と頻度を調整し、水枯れを防ぐようにしましょう。
やや水が不足しているガジュマル。葉先がうなだれてしまっている。
一方、腐葉土などで保水性が高い場合、土がぬれている期間が長くなり過ぎないように給水を減らす調整が必要です。特に植物が屋内でゆるやかに生長している状態では水の消費量が多くなく、室内の除湿や換気などによって土の乾燥が促されないと土の中の水が余る状況となってしまいます。根の周りに水が常にあることは植物に良いことのように思われがちですが、根も呼吸を行う器官のため、根の周りの通気性を確保することがより良い植物の栽培につながります。鉢植えやケース栽培では、水が多すぎるかどうか視覚的にわかりにくいため、土に触れている株元の様子や葉先の変色、落葉など、植物の変化から感じ取れるよう、日々の観察が大切となってきます。
鉢上げ、植え替え時の土壌は適切に廃棄する。
植物の葉や茎が生長し、大きくなっていく様子は目に見えてわかりやすいですが、根の様子はなかなか知ることが難しい所です。株の生長速度に応じて、根についても伸長・肥大は進んでいきます。画像のように根が張り巡らされた状態は必ずしも植物にとって良い状態とは言えません。定期的に鉢のサイズアップや植え替えをすることで、植物は健やかな生長を続けることができます。

以上のように、土の状態を見ながら給水の仕方を調整する、土の中の根の様子を観察してみるなど、植物を思いやって長く楽しむことが、環境への配慮にもつながるのではないでしょうか。また、植え替えの際に生じる残土などは屋外に廃棄せず、自治体の定める廃棄物として処分するようにすることで種子などの思わぬ環境流出を防ぐことができます。

「植物の環境流出を防ぎましょう。環境保全の意識を持ちましょう。」

グリーン・マナーを意識して植物の栽培をお楽しみください。

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