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TOP OF THE WORLD 2018 #02

aquajournaljpアクア・ジャーナル編集部
世界68の国と地域から1,977作品のご応募をいただきました「世界水草レイアウトコンテスト2018」。この連載ではトップオブザワールド2018と題し、その上位作品となるトップ7の作品をレイアウト制作者のインタビューとともに特集いたします。


THE INTERNATIONAL AQUATIC PLANTS LAYOUT CONTEST 2018
世界ランキング2位
GOLD PRIZE
ミーン・トン・グェン
ベトナム/ Towards The Sun 朝日に向かって

Aquarium Size W120×D60×H55(cm)

水草





















































ブセファランドラsp.
ウィーピングモス
フレイムモス
ローズモス
ショート・ヘアーグラス
ハイグロフィラ・ピンナティフィダ
ウォーターフェザーの一種
クリプトコリネ・パルバ
アヌビアス・ナナ
ボルビティス・ヒュデロッティ
ボルビティス・ベビーリーフ
コウライイチイゴケ

魚種













カージナル・テトラ
ラミーノーズ・テトラ


 

Interview with the Gold Prize Winner
水草レイアウトの素晴らしい芸術性は永遠に生きる

Profile
年齢/26歳
職業/エンジニア
アクアリウム歴/3年
その他の趣味/ギター、歌、旅行
AJ:作品のテーマやアイデアについて教えてください。
グエン氏:常に向上しようとすること、人生をより成功させようとすること、洞窟の暗い陰にいるかのごとく人生の困難な局面にあっても、私の作品のタイトル「朝日に向かって」にあるように、より明るく、より望ましい側の道を目指すこと。それが私から皆さんへの励ましの言葉です。次に、皆さんに思い出していただきたいのは、生きとし生けるものの環境を守ること。植物も動物も私たちと同じように幸せに生きるに値します。彼らの家を損なってはいけません。最後に、「ネイチャーアクアリウムのコミュニティ」の目はいつも日出る国日本、そして素晴らしい芸術性を世界にもたらした巨匠天野尚氏に向いています。この芸術性は永遠に生きるでしょう!

AJ:レイアウトの制作、管理時において最も難しかった点はなんですか。
グエン氏:洞窟の入り口をつくるために岩と石をつなげる工程でした。岩を切り出して接着し、最も自然に見えるような方法でつくりました。このレイアウトの維持には、視界の深さをもたらすためにボルビティス・ヒュデロッティを、レイアウトの自然さを維持するために苔を定期的にカットしなければなりませんでした。
自然の洞窟のように緻密につくり込みました。
AJ:使用されているレイアウト素材について、教えてください。
グエン氏:岩は、その表面の特性から、ドラゴンロックを使用しました。表面にたくさんの穴があいていて、自然の洞窟の壁に非常によく似ています。この種類の岩はとても柔らかく軽いので簡単に割ったり、切ったりすることができ、それらを接着させ自然な感じに加工することができます。流木は古木の根を使い、洞窟の真上にある森の木の根を表現しました。何千年の時が経ち、森の木々の根は洞窟の天井に根を張り、このレイアウトを極めて自然に見せています。

 

THE INTERNATIONAL AQUATIC PLANTS LAYOUT CONTEST 2018
世界ランキング3位
SILVER PRIZE
深田 崇敬
日本/樹霊

Aquarium Size W150×D60×H55(cm)

水草

























































































アヌビアス・ガボン
アヌビアス・コンゲンシス
アヌビアス・コンゲンシス・“ミニ”
アヌビアス・ナナ
アヌビアス・ナナ・“プチ”
アヌビアス・ミニマ
アヌビアス・グラブラ
アヌビアス・ナナ・“パンゴリーノ”
アヌビアス・ミルキー
アヌビアス・ホワイト
グリーン・ロターラ
ロターラ・サンセット
ロターラ sp.Hra
パールグラス
ニューラージ・パールグラス
グロッソスティグマ
ウィローモス
南米ウィローモス
ウィーピングモス
プレミアムモス
マリモ

魚種

























アフリカン・ムーンテトラ
オトシンクルス
サイアミーズ・フライングフォックス
ミニブッシープレコ
ヤマトヌマエビ


 

Interview with the Silver Prize Winner
作品づくりに打ち込むことが極める者の宿命

Profile
年齢/48歳
職業/グラフィックデザイナー
アクアリウム歴/10年
過去の受賞歴/
IAPLC2009 144位
IAPLC2010 107位
IAPLC2011 13位
IAPLC2012 32位
IAPLC2013 2位
IAPLC2014 5位
IAPLC2015 1位
IAPLC2016 1位
その他の趣味/自転車サイクリング
AJ:レイアウトの制作、管理時において最も難しかった点はなんですか。
深田氏:制作にあたって苦労したという意味では、今年はとにかく制作時間の捻出に悩まされました。これは私に限った話ではなく、普段仕事をされている方たち共通の悩みだと思います。しかし結果を求めるのであれば他の時間を削ってでも打ち込むことが極めようとする者の宿命と自分に言い聞かせ、なんとか完成まで漕ぎつけました。とは言うものの、年齢からくる衰えのせいか以前のように集中力が続かず何度も挫折しかけたということも、お恥ずかしい話ですが事実なのです。

AJ:使用されているレイアウト素材について、教えてください。
深田氏:制作に使用した素材は各サイズのホーンウッドと雲山石です。雲山石は2015年作品に使用したものを流用しました。ホーンウッドに関しては、なかなか今作のイメージに合う特大サイズのものが見つからず苦労しましたが、ひいきにしている特約店のはからいで入手することができ大変助かりました。
構図骨格の全容です。
AJ:IAPLCについてどのように思われますか。
深田氏:世界水草レイアウトコンテストについては私が説明するまでもなく、世界で最も認知された大会であることは言うまでもありません。かねてより私は今大会で自身の作品が評価されることを目標に制作を続けてきましたし、今後もそれに変わることはないと思います。また近年世界でも多くのコンテストが開催されるようになり、本大会が築いてきた功績が改めて評価された結果だと感じています。同時に今後より多くの方に参加していただくため、コンテストのあり方も含めその方向性を定める過渡期に来ているようにも感じています。いずれにしましても、これからもいっそうこの世界水草レイアウトコンテストが発展し我々を楽しませてくれる存在であり続けることを願って止みません。

 

連載
“TOP OF THE WORLD 2018”

世界68の国と地域から1,977作品のご応募をいただきました「世界水草レイアウトコンテスト2018」。この連載ではトップオブザワールド2018と題し、その上位作品となるトップ7の作品をレイアウト制作者のインタビューとともに特集いたします。

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