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ヨーロッパ最大の淡水魚水族館 「アクアティス(Aquatis)」を訪ねて

ヨーロッパ最大の淡水魚水族館 「アクアティス(Aquatis)」を訪ねて

aquajournaljpアクア・ジャーナル編集部
今、水族館は単に生き物を展示するのではなく、特有の行動、生態もしくは棲息環境を学べるような展示が施されるようになりその有り方も変化しています。今回訪れた水族館アクアティスは「水」をテーマとし、独自のディスプレイを施していました。
南アメリカのアマゾン流域をイメージしたエリア。高湿度な環境の中で育つ熱帯植物の間を歩き周りながら、水槽をいろいろな方向から観察することができる。

「水」をテーマにした淡水メインの最新水族館


今から約2年ほど前になりますが、ヨーロッパで最大規模と言われる淡水魚水族館「アクアティス」が、スイス南西部のレマン湖岸にある街ローザンヌにオープンしました。この水族館の特徴は淡水魚や爬虫類、両生類などの生物が棲む環境をアクアリウムやビバリウムで展示し、その所々にプロジェクションマッピングなどによる没入型デジタル環境が用いられている点にあります。その展示はスイスという立地からかアルプスの氷河から始まり、5大陸(ヨーロッパ、アフリカ、アジア、オセアニア、南アメリカ)の淡水、陸上域など順に表現され、その過程で水をめぐる自然や環境そして生物の営みを学べる仕組みになっています。訪問時にはご好意でバックヤードも案内していただきましたが、ヨーロッパの最新水族館だけあって水質管理や換水などはフルオートで行われ、湖の水や雨水なども利用しており、1週間の換水率は5%程だと言います。そうしたことからも、この水族館が「水は大切な資源」という考えに基づいていることがわかります。最後に館内を案内してくれた学芸員のマイケル・アンセルメ氏は「近年、アマゾンをはじめとした地球上の森林が失われていますが、地球の水の循環を考えれば私たち人間が水を失うことにつながるのです」と話してくれました。森と水は繋がっており、この水族館が5大陸の森と淡水域を展示している理由がよくわかり、改めて「水の存在」を考えさせられました。

 

世界の淡水エリアが最新設備で展示された神秘的な空間

アマゾンの水没林をイメージした展示。その水中にはピラニアの大群が回遊している。
水族館の建物は銀鱗が輝くようにデザインされており、その隣にはホテルが併設されている。9月下旬に訪れたこの日は、心地よい風が吹き抜けていた。
プロジェクションマッピングやミラーを駆使した展示が特徴的で、水槽の雰囲気や展示内容の理解度を高めている。
アクアリウムとパルダリウムが並ぶ展示も独特だが、床のミラーが不思議な世界をつくり出している。
ヘラチョウザメやガーフィッシュが泳ぐ大水槽も見所の一つ。これらの魚種が回遊する大水槽というのも淡水水族館ならでは。
イモリやカエルなどの両生類の展示も数多く見られた。そうした小さな生き物がいそうな場所を探し、発見すことも子どもたちにとってはいい経験となる。

「アクアティス」公式サイト
https://www.aquatis.ch

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