HOW TO 2025.12.01

NATURE AQUARIUM GALLERY #07 「光と影の楽園」

WEBアクア・ジャーナル編集部

ネイチャーアクアリウム・ギャラリーでは、日々水景の制作やメンテナンスが行われており、ネイチャーアクアリウムのノウハウが培われています。WEB AJ「NATURE AQUARIUM GALLERY」では、ADAのメンテナンススタッフにインタビューを行い、ネイチャーアクアリウムの作例と、ADA製品を使用した管理・育成のポイントを紹介していきます。

魚たちが集う命あふれる舞台

［光と影の楽園］
水景の中央部に広がる魚たちの集まる空間は、生命力にあふれ、賑やかな舞台のようだ。古い大樹は枯れ果てながらも魚たちの住処となり、生命の物語が永遠と続いていく様子を思い描きながら制作した。

DATA
制作日：2024年9月19日
撮影日：2025年3月26日
制作：本間裕介（ADA SUIKEI CREATOR）
水槽：キューブガーデン W1,200×D500×H500（mm）
照明：ソーラーRGBⅡ ×2（1日8時間30分点灯）
ろ過：スーパージェットフィルター ES-1200（バイオリオG）
素材：ホーンウッド、溶岩石
底床：アクアソイル-アマゾニア Ver.2、パワーサンド・アドバンスL、バクター100、クリアスーパー、トルマリンBC
CO₂：パレングラス・ビートル 40Ø、CO₂ツイストカウンターで1秒に5滴（タワー使用）
AIR：リリィパイプP-6によるエアレーション夜間消灯時15時間30分
添加剤：ブライティK、グリーンブライティ・ミネラル、グリーンブライティ・アイアン、グリーンブライティ・ニトロ
換水：1週間に1度 1/3
水質：水温25℃　pH:6.4　TH:50mg/L

水草
グロッソスティグマ（BIO）※
ルドウィジア・スファエロカルパ（BIO）※
ニューラージパールグラス（BIO）※
エキノドルス・テネルス・マディラ（BIO）※
ゴイアスドワーフロターラ（BIO）※
アフリカンオテリア
エリオカウロンsp. ソーシャルフェザーダスター
ピグミーマッシュルーム（BIO）※
キングクリムゾン
ウィローモス(モスバッグ)※

魚種
メラノタエニア・カマカ
ロージィテトラ
レッドテトラ
ナノストムス・エクエス
ナンナカラ・アノマラ
ソードテール
サイアミーズ・フライングフォックス
オトシンクルス
ヤマトヌマエビ

※はADA生体製品ラインナップです。

植栽・制作のポイント

佗び草の活用
水景に奥行きや変化を出すために盛り土を用いることは多いものの、セット初期はソイルが崩れやすく、植栽が安定しない場合があります。こうした問題に対して、根張りが早くランナーがよく伸びる佗び草を用いることで、駆け上がり部分の盛り土を崩さずに植栽でき、レイアウトも安定して維持することができました。

❶BIOみずくさの森ゴイアスドワーフロターラ ❷BIOみずくさの森ピグミーマッシュルーム ❸BIOみずくさの森エキノドルス・テネルス・マディラ ❹BIOみずくさの森ルドウィジア・スファエロカルパ ❺BIOみずくさの森ニューラージパールグラス

多彩なBIO みずくさの森で水景を構築
専用カップ内の水草は、よく発根していて根張りも良好です。半水中葉のため水中化が速く、セット初期の不安定な時期も安心して乗り越えられます。クリーンな環境で育成しているため、貝や藻類の混入を心配する必要もありません。

管理・育成のポイント

リリィパイプの位置を工夫して水流を調整
多様な葉形の水草を多く使用する場合は、水流の回り方に注意する必要があります。今回の水景では、構図や盛り土の関係で背面側が止水域になってしまう懸念がありました。そこで、リリィパイプの出水口を背面側に設置し、水の通り道を確保しつつ、テープ状の水草が柔らかく棚引くように調整しました。これにより、水の流れを視覚的にも感じられるレイアウトになっています。