ADA

金剛杉

 

新潟は、梅雨の真っ只中。

 

梅雨明けが待たれる今日この頃ですが、つい先日、天野 尚が撮影し洞爺湖サミットでも注目された「金剛杉」に逢いに、佐渡の原生林を尋ねてきました。

 

天野のガイドとしても同行した民宿かわぐち荘のベテランガイド・川口さん、そしてこの日加わっていただいたもう一人のガイド・木村さんと心強いお二方に先導していただきながら、私を含めたADAの若手スタッフ6人の計8名で目的の金剛杉を目指し歩き始めます。

 

 

 

早朝。登山口は佐渡・相川地区の関集落。

 

林道を歩く

 

この道は、かつて島民が山を越え、佐渡の真ん中辺りに位置する両津までワカメなどの海産物を運ぶために使われた古道だそうです。

 

目的地への道すがらガイドのお二人から興味深いお話を伺いつつ、名も無き巨木に目を奪われながらも山道を歩くこと3時間ほど。

 

どこか緊張感を帯びた空気に気付いた時、そこには写真で幾度となく対峙してきたあこがれの「金剛杉」そのものが、眼前に鎮座していました。

 

 

樹齢500年以上といわれる金剛杉の勇ましい立ち姿は、名付けの元となった「金剛力士」の相手をにらみつけるかのような鋭い迫力を有し、それは一瞬呼吸を忘れてしまうほど。

 

ただただ、圧倒される。

 

 

阿形像は怒りの表情を顕わにし吽形像は怒りを内に秘めた表情を表すものが多いとされます。

立ち尽くす私達の感情を強く揺さぶる声を浴びせかけられているような、それでいて物言わずただ静かにその立ち姿だけですべてを雄弁に物語るような。

 

「金剛杉」は、確かにそこに在りました。

 

 

金剛杉前にて記念写真

金剛杉を背に。

 

 

当日は残念ながら霧が出ていませんでしたが、雨の後など気象条件によっては霧のかかる幻想的な風景に出逢えるかも知れません。

 

佐渡の厳しい環境が育てた巨木たちに圧倒されつつも、その多様な杉を生み出す佐渡の風土に魅力を見出した旅となりました。

 

かわぐち荘のご主人の案内で「金剛杉」を見ることが出来る原生林と杉巨木群トレッキング(外海府ルート)を体験(有料)できます。

 

※杉巨木群を中心とした原生林トレッキングツアーの参加には必ず佐渡観光協会に申し込む必要があります。

 

 

 

(生体部/吉田)