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NATURE IN THE GLASS 「古木と芽吹き」Part2

aquajournaljpアクア・ジャーナル編集部

曲がりくねった流木と山水石で表現した悠久と自然の生命力


このレイアウトでは、古くから変わらずあり続ける自然の姿と、新たに誕生する自然の姿という異なる2つの時間の流れをテーマにしています。このテーマを実現するために、まずはベースとなる構図で長い間そこに生き続ける自然の生命力を表現することにしました。そこで参考にしたのが屋久島の風景です。樹齢千年を超える屋久杉は幹や根が大きくうねり、苔や着生植物を身にまといながら生き続けています。そんな古木の様子を曲がりくねった古い流木とモスで表現しました。また、流木の周りにはモスを巻きつけた山水石を配置し、屋久島の風景を表現しています。前景には化粧砂を敷いていますが、これらの山水石は背景のアクアソイルと化粧砂の仕切りとしての役割も兼ねています。
流木のうねりで生命力を表現
長く生き続ける古木の生命力を、曲がりくねった流木を使って表現。空の水槽に流木を組み、大まかな構図を決めていく。流木の下に石を置き、高さを調節する。
モスを巻いた山水石を配置
山水石にあらかじめモスを巻いておき、それを山水石を石垣状に組む際に使った。こうすることで石垣全体にモスが広がり、鬱蒼とした雰囲気となる。
植栽スペースのパワーサンド
山水石を組んだ石垣の後方は有景草などの植栽スペースとなるため、パワーサンドを敷いた。
流木にモスを巻き付ける
苔に覆われた古木を表現するため配置した流木全体にモスを巻き付ける。流木にモスを薄く広げ、モスコットンを巻く。モスが乾燥しないように常に霧吹きで水分を補給。
空間を生かす化粧砂
中央の流木下にできた空間を生かすように、中央奥の高い位置に化粧砂を敷いたスペースをつくる。高低差をつけることで底床が立体的になり、遠くまで続く空間が表現される。
背景の水草の配植
背景は有茎草Aとテープ状の水草Bを交互に配植することで、2つのテーマが共存していることを表現した。テープ状の水草はずっとそこにあり続ける植物のイメージ、有茎草は新しく芽吹いた植物のイメージで選んだ。
チドメグサでツル植物を表現
モスを巻き付けた流木や石の隙間にチドメグサの仲間を挟みこみ、古木や岩にからみつくツル植物を表現する。チドメグサの仲間は旺盛な繁殖力で周囲に広がっていく。
細かい植栽スペースを確保
石垣を細かくつくることで数カ所の植栽スペースをつくり、水草の配植が単調になるのを回避した。緑の濃いコブラグラスは、林床を覆う下生えの植物のイメージで植栽。
NATURE IN THE GLASS 「古木と芽吹き」Part1

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